こんにちは、FPのゆたかです。
今日のマガジンでは『インフレと株価の関係』についてお話ししていきます。
前回のマガジンを読んでいただいた人から「インフレすると株価は上がるんですか?」という質問をいただきましたので、このテーマにしました。
インフレと株価の関係
インフレすると株価は上がる
まず、これが結論です。
企業の売上が増える=利益が増える
インフレすると企業の売上が増え、結果として利益も増えるので企業の株価が上がります。
例えば、コップを販売する企業で考えてみます。
コップ1つ200円で販売していたところ、インフレしてモノの値段が上がってきたのでコップを300円に値上げしました。

『売値=売上』なので、インフレしたことにより売上が200円から300円に増えます。
売上が増えると基本的には利益も大きくなります。
たとえば、コップの原価が100円の時、200円で販売すると利益は100円ですが、300円で販売すれば利益は200円になります。

実際はコップを作る原価も上がるのでこんな簡単な話にはなりませんが、売上が上がれば利益が増えるという原則は変わりはありません。
ちなみに日本は年2%のインフレを目標にしています。

経済が好循環になるから
程よいインフレは経済に好循環を生みます
- 物価が上がる
- 企業の売上が増える
- 従業員の給料が増える
- 消費が増える(モノが売れる)
- 企業の利益が増える
- 株価が上がる
こんな感じです。
これをインフレスパイラルと言います。
逆に物価が下がることで経済に悪影響を及ぼすのをデフレスパイラルと言います。
- 物価が下がる
- 企業の売上が減る
- 従業員の給料が減る
- 消費が減る(モノが売れない)
- 企業の利益が減る
- 株価が下がる
あれ?この現象どこかで見たことないですか?
そう、少し前の日本です。
日本はずっとデフレスパイラルで苦しんできました。
この時代を「失われた30年」と言われます。
日経平均株価の長期チャートを見てみても、バブル崩壊から約30年間株価がまったく上がっていないのがよくわかります。
逆に、ここ最近は物価が上がってきたこともあり株価も右肩上がりです。

なぜ物価上昇”2%”を目指すのか?
- 過度な物価上昇は経済に悪影響
- 計測誤差をなくすため
この2つが大きな理由です。
物価が上がると企業の売上(利益)が増えて経済に好循環を生むのはお伝えした通りですが、物価がいきなり10%上がったらどうでしょうか?
逆にモノが売れなくなり、企業の売上が減ってしまうかもしれないですよね。
そこで、物価が上がっても消費行動が変わらないのはどれくらいなのか?
これを世界中の頭のいい人たちが研究に研究を重ねた結果が2%だったんです。
確かにスーパーに行った時2%くらいの値上げだったらそんなに気にならないですよね。
そしてもう一つの理由が、計算の特性上どうしても誤差が出てしまうから。
これは物価の上昇を消費者物価指数という指数で計算しているからで、消費者物価指数は世の中にあるすべてのモノやサービスで計算してるわけじゃないからです。
すべてのモノやサービスではなく一定のモノやサービスで計算している以上はどうしても誤差が出てしまいます。
ですので2%を目標にしておけば、誤差が出たとしても「実は物価が下がっていました」とはならないだろうということで2%を目標にしてるんですね。
投資と勉強はセット

今日のマガジンではインフレと株価についてお話ししてきました。
株価は経済状況と密接に関係しています。
今日お話しした物価はもちろん人口、金利、消費者行動、企業行動などあらゆる”人の動き”が関わっているんです。
これからもこのマガジンで株価に影響を与えるさまざまな要素のお話をしていきます。
NISAやiDeCoをしている人やこれから始めようと思っている人にとって株式投資の知識は必須科目です。
NISAはほったらかせばいい
という意見を見ることがありますが僕は反対です。
投資を始めたら勉強はセット。
なぜなら、投資にはリスクがあるからです。
投資を始めたら良いことばかりではなく、株価が急に下がったり、10年も回復しないことだってあります。もちろん数十年続けても元本割れする可能性もゼロではありません。
なにも知識がないと対応の仕方がわからずただただ市場の波にのまれて終わりです。
でも、知識があれが自分で対応しながら市場の波を乗りこなすことができます。
だからこれからも投資歴10年の経験をこのマガジンを通してみなさんに惜しみなくお話ししていきますね。
僕の失敗談なんかもお伝えしながらみなさんには同じ失敗をしないようにしてもらえればとも思っています。
投資の話だけでなく、知っておくだけで得する知識なんかも定期的に配信していくのでぜひ楽しみにしていてください。
ではまた次回のマガジンでお会いしましょう!
\今すぐお金の不安を手放す/
