マネーコラムVol.12 金利と株価の関係

こんにちは、FPのゆたかです。

今日は『金利と株価の関係』についてメルマガを配信します。

NISAやiDeCoをやっている人にとって金利と株価の関係は超大事になりますので、今日の内容はとても有益だと思います。

まず、金利と株価には密接な関係があるということを覚えておいてください。

金利=預金金利だと思ってください。厳密には違いますが、預金金利だと思って理解いただければ十分です。

金利と株価はシーソーの関係になります。金利が上がれば株価は下がるし、金利が下がれば株価は上がります。

これはとても分かりやすいです。

今みなさんがNISAに投資している、もしくは投資しようとしている理由はなぜですか?

答えは

預金していてもお金が増えないから

ですよね?

言い換えると「金利が低い」からなんです。

つまり金利が低いと銀行にお金を預けても全然増えないからリスクを負ってお金を増やすために株式投資する。だから株価が上がるというわけです。

事実、新NISAの始まった2024年の1月から9月にかけて日経平均株価は約14%、4600円ほど上昇しました。日経平均株価が4万円を突破したことも大きなニュースになりましたね。

金利が下がると株価が上がるもう一つの側面として

企業がお金を借りやすくなる

ことがあります。

金利が低いとお金を借りた時に返さなきゃいけない利息が少なくなります。

つまり企業がお金を借りやすくなり設備投資を積極的におこなえるので業績が上がり株価が上がるということになります。

金利が下がると株価が上がる理由
  • 預金では増えないので株式投資する人が増える(需給関係)
  • 企業がお金を借りやすくなり設備投資が活発になる(業績UP)

2024年9月にアメリカのFRB(金利政策を決定する機関)が0.5%の利下げ(金利を下げる)をしました。その後、S&P500やダウ平均などのアメリカの代表的な株価指数は軒並み最高値を更新しました。

こんな感じで金利と株価には密接な関係があります。

でも、ここで疑問に思ったかたも多いのではないでしょうか?

金利を低くすれば株価が上がるのであれば、金利をずっと低くしておけばいいのでは?

こう思ったかたはなかなか鋭いです。

しかし、金利が低いことはいいことだらけではないんです。

過度なインフレを引き起こすことです。

インフレとは物価高のことをいいます。

最近の日本ではモノの値段が上がっているのでインフレしていると言えるかもしれません。

過度なインフレは経済に悪影響を及ぼします。

なぜなら、モノの値段が上がっているけど賃上げが追い付かないと人がモノを買えなくなってしまうからです。

今の日本はこんな状態かもしれません。だから日銀はマイナス金利を解除して利上げ(金利を上げる)をしました。

また、行き過ぎたインフレ(ハイパーインフレ)は通貨の価値や信用が低下して国や政府でもコントロールできなくなってしまいます。

金利は低ければ良いとか高いと良くないという話ではないということですね。

国や政府は程よいインフレ(1~2%)を目指して金利を操作しています。

もしこの先も日本で物価は上がるけど賃上げが追い付かない状況が続くなら日銀は利上げするかもしれません。そうなると日経平均株価にとっては悪いニュースになります。

ベストは企業が利益を内部留保することなく従業員の給与に反映させることです。

経済にとってもっとも良い状態は1~2%ほどインフレしながら賃金が追い付いてくることです。そうすることで企業も利益を出せる(株価が上がる)⇒給与が上がる⇒消費が増える⇒企業の利益が出るという好循環を生むことができます。

少し話が飛んでしまいましたが、これくらいの知識があるだけでも日々のニュースの解像度が上がるし、株価が上がっている理由や下がっている理由もわかるようになってきます。

もちろんNISAやiDeCoはタイミングを図って投資するものではなく淡々とつみたて投資を続けていくのが良いですが、最後に資産を取り崩すときには経済や株価の知識が必要になってきます。知識があれば暴落の被害を少なくすることができたり、自分でリスクヘッジできるようになるからです。

このあたりのお話もこれからメルマガで配信していければと思っていますのでぜひ楽しみにしていてください。

今日お伝えしたかったことは金利と株価にはシーソーの関係があるということです。

これからニュースで「金利が上がる」と聞いたら株価が下がるかもしれない、「金利が下がる」と聞いたら株価が上がるかもしれないと思って実際に相場を確認してみてください。

そういう経験一つ一つが知識になって投資に強くなれます。

では、また次回のメルマガでお会いしましょう。